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2009年 08月 11日
久々の生徒さんの留学生旅行記です。
今年の生徒さんたちは激しく旅行を楽しむ人たちばかりで、なんともうらやましい。 でもせっかくの機会なのでバンバンいろんなところを訪れてほしいです! 今回はこちらのステンドグラス留学プログラム9カ月コースを受講中のKさんに 記事をお願いしました。7月の4連休に他の生徒さんたちとニース方面に 旅行に行かれ、ヴァンスというところにあるマチスのロザリオ礼拝堂を訪れたとのこと。 その感想を聞いてみました。 真面目(?)かつ素敵な記事をありがとうございました! (注)礼拝堂内部は写真撮影禁止のため、ポストカードをスキャンしたものです。 :::::::::::::::::::::::::::::::::: 7月11~14日の四連休で南仏方面を旅行して来ました。 この旅行の中で一番楽しみにしていたのはヴァンスにある「ロザリオ礼拝堂」。 マティスが晩年の全精力を注ぎ込んで制作したものです。 この礼拝堂の存在をどうやって知ったのか記憶が定かではないのですが、 南国の青空と緑の中に佇むその白い会堂は、今まで自分が抱いてきた 「華麗なステンドグラスの入ったゴシックの大聖堂」 という教会に対するイメージを真っ向から覆すものでした。 名前も場所もわからないけれどいつかこの小さな教会を訪れてみたい・・・!!! そんな思いをずっと心の片隅に抱き続けて来ました。 旅行3日目のお昼過ぎにニースの長距離バスターミナルからバスに乗り、 ヴァンスへと向かいました。 バスに乗っている間にだんだん雲行きが怪しくなって来ましたが、バスを降りて 歩くこと15分。礼拝堂到着です。 入り口のかわいらしい魚と星のステンドグラスに迎えられ階段を降りて行くと・・・ そこは時折人の足音と息遣いだけが聞こえる静謐な空間。 装飾的な要素が極力排除され白で統一された会堂、床には青やレモンイエロー の光が零れ、壁には力強い黒の素描・・・しばらく椅子に座ったまま時間も忘れ、 この礼拝堂が持つ厳粛な空気の中に身を浸していました。 天気が曇り空だったことが少し残念でしたが、 特にマティスが選び抜いた3色のガラスを用いたシンプルなステンドグラスは、 見ているとまるで海の中を漂っているような安らぎと同時に、気分がわくわくして くるのを覚えました。 マティスはこの礼拝堂について、こんな言葉を残しています。 「陽気さのあふれた教会。 人々を幸せにする空間」ここはまさにそんな場所だと思いました。 今はまだアトリエでの学びが終わる時のことなんて想像もつかないのですが、 一体自分は将来社会の中でどういう役割を果たして行くのだろう・・・ そんなことを考えることもたまにあります。 しかし、今回マティスが晩年の全精力をかけて作り上げたこの礼拝堂を訪れてみて、 その疑問の答えはマティスが残した上記の言葉に集約されるのではないか、 という結論に達しました。 「人々を幸せにする空間を作る」 それこそが、これから自分のやっていこうとしていることなのだ、という。 かつて自分がプレゼントした拙い作品を何度も光にかざしては「すっごくキレイ」と 言ってくれた友人の姿が同時に思い出されました。 そんな笑顔をこれから1つでも多く見られるように・・・。 いつもすぐ人と自分を比較しては落ち込んだり、自分のことだけで精一杯で人に 迷惑ばかりかけている自分だけど、それでも人の幸せを願える人間でいたい、 できることならそれを「カタチ」にしていきたい・・・そんな思いで礼拝堂を後にしました。
by ateliermatsuda
| 2009-08-11 23:41
| 留学生旅行記
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