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2007年 05月 29日
日本では、アンティークステンドグラスと呼ばれているのかもしれません。
昨年とあるフランスの老舗工房から修復を依頼されて、その素晴らしさに接することが できました。現在も1点修復及び模写をしているところです。 そのフランスの工房の方は、それらステンドグラスのことをアールデコスタイルと読んで いますが(なので、192~30年代のもの?)、ガラスは格子状にカットされ、 そこに写実的な風景画や人物画、もしくは唐草模様などの絵付けが施されているものが 多いです。 基本的にガラスの色はクリアで、周りのボーダーに色の付いたガラスが使われて いることが多いように思います。 アールヌーヴォーとはまたスタイルが異なります。 そのステンドグラスのパネルによって、クォリティはさまざまですが、こちらで接したパネル はラッキーにもレベルの高いものばかりで、その絵付けの技術には感心してしまいます。 表面に施すグリザイユはもちろんのこと、裏面に施すエマイユの色合いやジョンダルジョン の出し方なども素晴らしいものがあります。 昨年修復した10枚セットのアールデコパネル。 おそらくデザインは日本画を参考にしたのでは? 構図や花の絵(梅や菖蒲など)は日本画的で、それにヨーロッパっぽいデザインや色が 加わった感じです。 ゴッホやモネが当時日本の浮世絵に魅せられたような感じだったのでしょうか。 表面のグリザイユは、きっちり細密に描かれている箇所と、ざっくりそしてさらりと描いている 箇所が見られ、その両方のバランスが全体をまとめています。 ざっくりと描かれているところは逆に腕がないと描けないものでもあります。 今修復しているのは、唐草模様のパネルで、グリザイユジョンダルジョンだけのシンプルな パネルですが、こちらも絵付けがものすごくきれいです。 その絵付けのタッチからして、おそらくそんなに時間をかけずして、これだけの美しさが 出ていると思われます。はあー。 このスタイルのステンドグラスは、おそらく個人宅のバルコニーやアパルトマンの階段の 踊り場などによく取り付けられているので、普段なかなか見るチャンスがなく、 今回修復にかかわることができてよかったなあと思う今日この頃です。 パリで上を見上げながら歩いていると、たまにこのスタイルのステンドグラスが入っている のではと思われる窓を見かけます。 たぶんリッチなマダムもしくはムッシューのおうち???なのかなと空想したり。。。 こんなのがおうちに入っているなんて、素敵ですね。 ちなみに下の写真が修復前の姿。他の8枚のパネルも同様、埃だらけ、ガラスは破損、 もしくは紛失ありでした。
by ateliermatsuda
| 2007-05-29 00:12
| ステンドグラス修復
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