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2007年 09月 12日
先月の話ですが、今年の4月にステンドグラスを学びに来たエレーヌさんが
8月のバカンスを利用して、またまた7日間の研修を受けに来られました。 Saintesというフランスの西海岸近くにある町から、遠くはるばるとやって来る彼女に、 ステンドグラスについてのインタビューをしてみることに。 くだらない質問かなあと思ったのですが、快くいっぱい答えてくれました。 Q.お仕事は何をされてますか? A.フランスの合唱団協会(ちょっと訳に自身がありませんが、フランスの合唱団の 発展と促進のための協会だそうです。)で、事務局長をしています。 Q:ステンドグラスを学びたいと思ったきっかけは何ですか? A:2003年にポーランドへ旅行した時に、とある美術館に展示されていた2人の ポーランド人ステンドグラス作家によるステンドグラスを見たのが最初のきっかけです。 フランスに戻った後、是非ステンドグラスの技術をより深く知ってみたいと思い、 最初私の町にあるイギリス人のステンドグラス工房で研修を受けました。 その後ポワチエ近郊にあるステンドグラス美術館で行われている研修で 絵付けを学んでいたのですが、丁度その時美術館で開催されていた松田先生の 展覧会を見て、その作品にとても魅了されました。 専門的、技術的なことはもちろん、作品そのものの美しさに感銘を受けました。 とても活き活きとしていて、表現豊かで、アジアと西欧の結合が見事に成功している と思いました。 Q:好きなステンドグラス作家はいますか? A:やはりムッシュー松田(!)、Max Ingrand、J.Wispianski。 あとアトリエロワール(シャルトル近郊の大きなステンドグラス工房)を訪れた際に 見せてもらったステンドグラスも素敵でしたし、他にも作家の名前は忘れましたが、 美しい作品を見たことがあります。 Q:ステンドグラスは、どの時代のものが好きですか? A:ステンドグラスは全般的に好きですが、中でもグリザイユやエマイユで絵付け されたものが好きです。中でも13世紀のステンドグラスには感激します。 アールヌーヴォーやコンテンポラリーなものも、まだあまり詳しくは知らないのですが、 よいと思います。 ステンドグラスを見る時は、まずはその光と、そしてその場所との調和を感じ取っています。 Q:どこかお勧めの教会などはありますか? A:やはりステンドグラスといえば、シャルトルの大聖堂や、パリのノートルダム寺院 は外せません。 メッス(Metz)の大聖堂やポワチエ(Poitier)の大聖堂も素晴らしいです。 フランスは貴重な遺産を含み持つ教会を数多く持つ国です。 例えば、Faymoreauという町にあるステンドグラスは驚くべき素晴らしさです。 (その地域に住んでいた抗夫に捧げられたものだそうです。) Q:フランス人にとって、ステンドグラスとはどういったものですか? A:やはり教会にある宗教的な場面を表しているもの、でしょう。 一方でフランスの北部では、一般建築にもよく幾何学模様のステンドグラスが 建物の正面などに入っています。 ほとんどの人は、アールヌーヴォーやコンテンポラリーなステンドグラスのことを 知りません。だから、現代作家によるステンドグラスの展覧会は、人々にステンドグラス の新しいイメージを知ってもらうのにとても有効なのです。 Q:今回の研修では何を学びましたか? A:まずは、松田先生に今回の研修の機会を与えてもらったことに感謝しています。 今回は絵付けのテクニックを身に付けるよう言われ、シャルトル大聖堂の 聖ニコラのパネルの模写を通して、グリザイユ絵付けの技法を学びました。 ステンドグラスの技術そのものはもちろん、何年か経験し続けることが必要であること がわかりました。 また、松田先生の仕事風景や、以前ステンドグラス美術館で見た作品も見られる チャンスもあってよかったです。 今回わかったことは、ステンドグラスの仕事に必要なことが5つ。 『プロ精神』『根気』『正確さ』『仕事への愛情』『謙虚さ』です。 Q:最後にSaintes の紹介をしてください。 A:Saintesは人口28000人の小さな観光都市です。 フランスの西部に位置し、ラロッシェル(La Rochelle)とボルドー(Bordeaux)の 間にあって、海から35kmのところにあります。 町にはChorente川が流れ、この地方に生まれた画家(Gustave Courbetなど)を 魅了しました。 町には大聖堂、女子修道院、St.Europe教会、円形闘技場などの見所があります。 また、Saintesは太陽が燦々と降り注ぐ町でもあります。 上の写真は出来上がった作品とアトリエのみんなとで記念撮影。 私もステンドグラスに取り付かれた人間のひとりですが、エレーヌさんもかなり ステンドグラスが好きなんだなあ、ということがヒシヒシと伝わってきます。 (だってあんな遠いところから、好きな作家のところに学びにやってくるんですから!) よその国のことながら、エレーヌさんのようなフランス人が、この奥深いステンドグラス の分野を後世に引き繋いでいくべきだなあなんて思いました。 最後の5つの要素は、なんだかフランス人らしい。確かに全部必要かも! Hélène, Merci beaucoup pour ta coopération à ce blog. À bientôt!
by ateliermatsuda
| 2007-09-12 03:34
| アトリエから
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